明治日本における台湾像の形成:新聞メディアによる1874 年「台湾事件」の表象
商品資訊
系列名:日本學研究叢書
ISBN13:9789860382556
替代書名:一直以來台灣和日本的關係緊密,而日本又是如何看待台灣?
出版社:臺大出版中心
作者:陳萱
出版日:2013/10/30
裝訂/頁數:精裝/272頁
規格:21cm*15cm*2cm (高/寬/厚)
商品簡介
一直以來台灣和日本的關係緊密,而日本又是如何看待台灣?
本書以報章媒體的記載為文本,剖析1874年的「台灣事件」(牡丹社事件),
進而發掘日人眼中的台灣印象。
1874年の「台湾事件」は、日本政府にとって、琉球の帰属問題、植民地の獲得及び経営、近代化に邁進する文明国としての自己認識など、きわめて広範な問題に及んだ事件であった。一般の日本人は、この事件をきっかけに台湾の存在を知るようになった。本書は、日本における台湾認識の形成という問題に焦点をあて、当時の新聞の台湾言説を幅広く分析したものである。
「台湾事件」に関する新聞の報道は、当初、政府による情報統制のため、十分なものとは言えなかった。そうしたなか、海外の新聞記事の翻訳や日本最初の従軍記者岸田吟香の『東京日日新聞』での連載記事を通じて、徐々に事件がより詳しく報道されるようになり、日本人の台湾像に多大な影響を及ぼしていった。本書は、当時ようやく発達しはじめた新聞に記載された台湾に関する多様な言説を、外字新聞の翻訳記事、吟香の台湾での体験など広範な角度から分析することで日本における台湾像の形成を跡付けたものである。
1874年的「台灣事件」(牡丹社事件)對於日本政府而言,不僅是琉球的歸屬問題,還包含了殖民地的取得與經營、做為邁向近代文明國家的自我認知建立等範疇更為廣泛之問題。而一般的日本人也以此事件為契機,開始知道台灣的存在並進一步地認識台灣。本書將分析的焦點聚集在日本對台灣認識的形成上,從多種角度分析當時新聞媒體中關於台灣報導的言論。
在事件剛發生時,有關「台灣事件」的媒體報導因受限於政府箝制,未能發揮應有之功能。而後,透過翻譯國外報紙的報導,及日本最初的隨軍記者岸田吟香刊登於《東京日日新聞》上的連載,事件的詳細内容才逐漸為人所知。本書是以上述二者為主要分析文本,探討當時才正起步的日本新聞媒體中關於台灣的多樣性言論,進而了解日本人所抱持的台灣印象是如何形成的。
作者簡介
陳萱
東京大学総合文化研究科比較文学比較文化専攻学術博士。台湾大学日本語学科兼任助理教授。専門は台日の比較文学・比較文化、および日本文学における台湾表象。主な論文に「北原白秋の見た植民地台湾――華麗島への憧憬と異郷への反撥」(『比較文学・文化論集』第28号)、「野上彌生子の植民地台湾の旅――感覚描写を通じた台湾認識」(『比較文学研究』第69号)、「表象の中の「日月潭」――植民地時代の日本人作家による表現から」(『日本文学における台湾』、中央研究院人社中心亞太區域研究專題中心)などがある。
日本東京大學總合文化研究科比較文學比較文化研究室學術博士。台灣大學日本語文學科兼任助理教授。專長為台日比較文學、比較文化,以及日本文學中的台灣書寫。已發表的主要論文有:〈北原白秋の見た植民地台湾――華麗島への憧憬と異郷への反撥〉(《比較文学・文化論集》第28號)、〈野上彌生子の植民地台湾の旅――感覚描写を通じた台湾認識〉(《比較文学研究》第69號)、〈表象の中の「日月潭」――植民地時代の日本人作家による表現から〉(《日本文学における台湾》,中央研究院人社中心亞太區域研究專題中心,預定出版)等。
序
序論
一八九四年に始まった日清戦争の勝利によって、日本は最初の植民地、台湾を領有することになった。それ以前にも、豊臣秀吉や徳川家康の時代に、台湾占領の計画があったとされているが、いずれも実行には至らなかった。しかしこの台湾領有は、日清戦争に至ってはじめて具体化したわけではない。
その約二十年前の、一八七四年、明治維新を経て近代国家へと成長しつつあった日本が発動した、最初の国際戦争、台湾出兵の際に、台湾を植民地化する意図は萌芽した。この出兵を含む、一八七一年から一八七四年にかけての、台湾をめぐる事件は、日本が台湾に注目し、後に植民地化することになる、起点として捉えることができる。それまで台湾について多くの知識を持たなかった日本政府、及び国民は、この事件についての公式文書、記録、政府関係者の報告書、新聞報道、これに取材した実録作品を通して、台湾を認識し、台湾観を形成したのである。
それから、論文の構成は、次の三部に分かれる。
まず第一部では、政府が布告した告諭、関係者に下した命令、政府関係者の提出した公式の意見書、建言書、及び関係者の間で交換された書簡など、政府関係者によって作成された正式な文書を資料として、事件の経緯を紹介する。
第一章では、琉球人の遭難に始まり、鹿児島県士族によって出兵が主張され、政府関係者が事件を認識していった経過について述べる。第二章では、駐日米国公使やお雇い外国人の建言を受け入れた、外務卿副島種臣を中心とする外征派が、積極的に出兵を推進し、いったんは実行が決定されたものの、内治派との対立ののち副島を含む外征派が下野したことで、出兵が立ち消えた経過を描く。しかし、政府関係者の間では、国内の不安定な政情のはけ口として、出兵が再び議論されるようになった。第三章では、列強諸国の反対を押し切って、新政権の中心人物である、大久保利通、大隈重信、及び外征派の立場にあった西郷従道の三人が、出兵を実行した経過について記す。そして第四章では、出兵に対する清国の厳重な抗議を受けて、特命全権公使柳原前光、続いて特命全権辨理大久保利通が清国に渡り、清国総理衙門の諸官員と交渉、締約した経過について記す。この第一部では、時間の順序にしたがって事件を紹介する。
次に第二部では、新聞メディアの台湾事件表現に注目する。事件について、つねに事後的、かつ簡略に公表した政府に代わって、新聞メディアは従軍記者の派遣、外字新聞の翻訳を通して、国民に事件の進行、及び台湾についての情報を提供した。この第二部では、二つの方向から、新聞に描かれた事件、及び台湾についての表現を分析し、後に日本人の持つことになる台湾観の起源を探る。
まず第一章では、当時発行されていた七種の新聞を取り上げ、事件に関する新聞メディアの言論を検証する。第一節では、新聞に掲載された太政官達書、布告を通して、公表されなかった政府の事件に関する対応を分析する。第二節では、読者の投書を通して、国民の事件に対する反応を明らかにする。さらに、第二章では、各新聞の事件をめぐる記事を分析することで、日本人の持つに至った、野蛮な先住民観、瘴癘の地という台湾観の形成、及び変化を解明する。
続いて第三部では、『東京日日新聞』の従軍記者として台湾に赴いた、岸田吟香の連載における台湾表現に注目する。第一章では、吟香の台湾派遣の経緯を明らかにしてから、吟香の連載と相補関係にある『東京日日新聞』の、事件報道の特徴を分析する。第二章では、吟香の最初の連載「台湾信報」に注目して、その中に掲載された関係者の公式文書と吟香自らの記録を通して、軍内部の動き及び現地の討伐に関する表現を分析する。第三章では、吟香の二つ目の連載、「台湾手藁」を通して、すでに形成されつつあった台湾観とは異なる、吟香独自の台湾描写に注目する。
このように、台湾事件では、おびただしい文書、文献資料、記録が書かれ、様々な角度から台湾が描かれた。それらの資料における、事件、及び台湾をめぐる言論は、日清両国の政治的な意図だけでなく、それぞれが抱く台湾についてのイメージをも提示している。ただし、本書では、政治や国際関係の観点から分析するのではなく、先行研究をふまえつつも、日本政府はどのように事件を対処し、またどのように台湾を捉えたのかに分析の重点を置き、事件を通して形成された政府の台湾観を解明する。台湾観の形成を大きく方向づけた、新聞メディアを取り上げて、事件及び台湾に関する言論を分析し、日本人が抱くに至った台湾観の原点をたどることが、本書のもっとも大きな目的である。
目次
序論
第一部 台湾事件の経緯について―琉球人の遭難から日清の交渉締約まで―
第一章 台湾事件の発端
第二章 出兵計画の具体化―外務卿副島種臣の登場―
第三章 出兵計画の実行―大久保政権による台湾出兵の執行―
第四章 出兵後の日清交渉と締約
第二部 新聞メディアにおける台湾観の形成
第一章 新聞メディアに描写された台湾表現
第一節 達書・布告に表された日本政府の対応
第二節 読者の投書・新聞記事に描かれた日本国民の反応
第二章 新聞メディアに表現された台湾観
第一節 新聞メディアに描かれた先住民観の形成及び変化
第二節 瘴癘の地/肥沃の地という台湾観の形成
第三部 従軍記者岸田吟香の描いた台湾
第一章 従軍記者の派遣及び 『東京日日新聞』の報道の特徴
第一節 従軍記者岸田吟香の派遣経緯
第二節 『東京日日新聞』の台湾事件に関する表現の特徴
第二章 植民地として描かれた台湾観―「台湾信報」を中心に―
第一節 植民地としての台湾表現
第二節 教化の対象としての先住民表現
第三章 多様化された表現で描かれた台湾観―「台湾手藁」を中心に―
第一節 変化した「蕃地」についての表現
第二節 多様化された先住民の表現
結論
台湾事件関係年表
参考文献表
索引
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